特別なお客さん。〜あなたとの距離〜
「ただいま〜。」

「おかえり。最近遅いね。」
帰って早々お母さんに聞かれる。

「あ、新人の子に教えたりしてたら時間かかっちゃって。」

「そう。お腹は空いてない?」

「うん、大丈夫!」


最近寒いから余計に心配されるんだろうな。


ふとスマホを見ると、新着メッセージのお知らせが。

『今日も沢山話せて良かった!』


そんな大原くんからのシンプルな一文。

だけど、それがすごく嬉しかった。


「なーに、ニヤついてんの。」

と、お母さん。


あ、今リビングにいるんだった!!
自分の部屋で見れば良かったー。

「ううん、面白い画像が友達から送られてきたから。」

という、私の嘘もお母さんになら見抜かれそうだけど。

「そっか。まあ、早く着替えなさいよ。」

「はーい。」


次はお母さんに見られないように、自分の部屋で返事をする。

『私も!(*^o^*)また話そうね!そして買いに来てね♪笑』


「送信…と!」

< 103 / 154 >

この作品をシェア

pagetop