特別なお客さん。〜あなたとの距離〜
ハッとして私は大原くんの方へと歩いていく。


「大原…くん…??」

「あ!宮下さん!!早い…ね。」
なんだか、私の全身を見られてるようで緊張する。

「大原くんの方が…早いじゃん。私でも早く着きすぎたかな〜と思ってたのに。」

「いや、早く行こうと思ったら…20分前に着いた。」

パッと目が合い、思わず笑い合う。

やっぱりオシャレだな〜って。思いながら。



「早いけど…行く??」

「そう言えば、どこに食べに行くの?」

駅で待ち合わせ、ってなったけど、どこに行くかとかは決めていなかった。

「オススメのお店あってさ、雑誌見てたら駅の近くに結構いい店あるみたいで。」

「へ〜。決めてくれてたんだ。ありがとう。」

一緒にご飯食べに行くのが嬉しすぎて、お店のこととか全く頭になかった!!

感謝、感謝。

「まあ〜俺から誘ったんだし、そこは決めとこうと思って。じゃあ、行こっか。」

「うん。」



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