特別なお客さん。〜あなたとの距離〜
「王子…ってなんかすごいね。」

「まあ、あの人は宮下さんのこと気になってるのかな〜とは前から思ってましたけどね。」
と西村さん。

「え?」

ん?え?
西村さん、それ、詳しく。


「あの人、宮下さんがいてたら、なんか違いますもん。それに…」

「それに??」

「買って、スーパーのドアから出て行くじゃないですか。それってレジからも見えるじゃないですか。私、たまたまあの人が買って、出て行くところ見てると、私の隣にいた宮下さんのこと見てたんですもん!」

「お願いします〜。」
とお客さんがレジに。

「いらっしゃいませ!」

それにすぐ反応する西村さん。
元気に接客する西村さん。

接客上手くなってきたな〜とか感心してるよりも!!

西村さんから聞いた話を胸が熱くなる。

それって…期待…してもいいのかな。



私のこと…少しでも…気にしてくれてるって。



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