特別なお客さん。〜あなたとの距離〜
大原くんが戻ってきて、私の隣にまた座った。

「………。」

「………。」


ドキ、

ドキ、

ドキ、

ドキ、



心臓の音がうるさい。



沈黙だけが流れる。



「今度…空いてる日…ある?」

その沈黙を破ったのは大原くんだった。

「え…」

「またどこか行けたらな〜って。」

それって……

「バイトがない日なら!!」


嬉しすぎてつい大きな声で返事してしまった。


「了解。またバイトない日教えて。じゃあ、そろそろ…」


2回目のデートの約束。


それがとても嬉しくって。


「気をつけて帰れよ?」

「うん。ありがとう。じゃあ…またね。」


私たちはバイバイした。


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