特別なお客さん。〜あなたとの距離〜
お昼を食べた後もまだ回りきっていなかった館内を歩く。

気付けば夕方になっていた。

「久しぶりの水族館楽しかった〜!」

海沿いにあるその水族館は、ちょうど夕焼けに照らされていた。

「俺も。楽しかった。」

なんだか、急に口数が減った大原くんが気になった。

「大原くん…どうかした?」

「あのさ、宮下さん。話があって。」

「話…??何…??」

いつもの大原くんと違うことくらいわかった。

大原くんの顔が少し赤い気がしたけど、夕焼けに照らされてるせい?

いや、そんなことなかった。

< 138 / 154 >

この作品をシェア

pagetop