僕らのはなし。①



暫くクルーザーに乗って、中が透けて見えるくらい綺麗な海を見ていたら、海の真ん中に到着した。

「星野、見せたいものがある。」
「何?」
「とりあえず来い。」
「はいはい。」
若干の俺様な言葉にイラッとしつつも、着いてく事に。


何故か小さな島が浮かんでいて、伊崎に着いて、その島に入っていった。
洞窟の中に入っていって、その先には…。


「うわぁ…綺麗。」
何か一面キラキラ輝いてる洞窟内。
それを見て、その一言しか出てこない。

「だろ?
俺も初めて見つけた時そう思った。」
「どうなってるの?」
「多分自然に出来た原石が混ざった洞窟なんだと思う。
たまたま、ババアから逃げてた時に見つけた。
それからは誰にも此処は立ち入らせないように島ごと買い取って、俺が管理してる。」
「そうなんだ。
何かキラキラが星みたいで凄い素敵だよね。
確かに誰も手を加えさせない方がいい気がする。」
「俺と秘書しか知らない。
アイツ等でさえ連れてきた事ない。」
「じゃあどうして私を?」
「大事な奴が出来たら連れてこようと思ってた。」
一緒にその空間に目を奪われながら、そう話してくれた。

「俺の気持ち、伝わったか??」
それにはただ頷くしか出来なかった。

だってまだ、自分の気持ちが何処にあるのか分からないから。
最近は特に。

結城先輩の事も気掛かりな半面、最初ほど伊崎に悪い気持ちは抱いてない。

きっと少しずつ、真っ直ぐに伝えてくれるから。

強引なとこもあるけど、一生懸命に自分の気持ちを。








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