僕らのはなし。①


ご飯を食べて、前に待ち合わせした士都麻時計広場前に行って、初めて2人で過ごした夜に行ったプラネタリウムに行った後、2人でバイクに乗って向かったのは時雨の家だった。

ちょっと戸惑ってるようだったけど、素直に入っていった星野。
俺の家に勝手に連れてったら、怒ったのに。

この差は何だ?


中で時雨と何してんだ?

嫌な妄想ばかりが膨らむ。
イライラして、時雨の家の庭の木を蹴りまくった。

暫く外で待ってたけど、いつまで経っても星野は出てこなかった。


俺はいい加減に帰る事にした。
でも、まっすぐ帰らずに遊び部屋にしてる溜まり場のビルの一室に向かった。

まぁ、遊び部屋でいっか。


行ってみると、陣も新もいた。

コイツら暇なのか?


「で?
お前、何してたんだ??」
「別に。」
「星野は今頃時雨と…。」
「黙れ。
ただ時雨ん家入ってっただけだ。」
「やっぱりつけてたのか。」
カマかけられたみたいで、俺の話から2人に星野達を尾行してた事がバレてしまった。


「でも、それってもう時雨とヤってんじゃねぇ?」
「そんなわけ。」
「アイツらも男と女だぞ??」
陣と新にそう言われたけど、俺は信じたくなかった。

「星野はそんな軽くねぇ。」
「家に入ってったのに、何もないと?」
「俺んちに何回も来てるけど、何もないんだからな。」
「それは相手がお前だったからじゃねぇの?」
「星野、時雨が初恋らしいしな。」
「もう黙れ。」
さすがに我慢出来ず、奴等を黙らせた。


♪~
そう話してると、音楽が鳴ってメールの着信を知らせた。

しかも、俺だけじゃなく、俺たち3人に同時に届いた。





< 134 / 223 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop