僕らのはなし。①
「姉ちゃん!
大変大変!!」
家について少しして、部屋で勉強していると弟のマコ(本名・星野 誠ーホシノ マコトー)が、そう言いながら部屋に飛び込んできた。
「えっ、何??」
「とりあえずこれ見てよ。」
吃驚しながら聞くと、手に持っていたスマホを私の目の前に突き出した。
近すぎて見えなかったので、少し離れつつ見ると、うちの学校の生徒が妊娠発覚!!という記事が。
「えっ、どういう事??」
「さっきたまたまスマホで適当にサイト見てたら出てたんだ。
姉ちゃんの学校って、良家の令嬢ばっかでしょ?
このK嬢って誰か分かんないけど、やばいね。」
「うん、誰だろ?
でも、あの学園に通って一つ分かった事は、良家の令嬢・ご子息って言っても、皆常識ない奴等ばっかり。」
「そうなの?」
「うん。
正直、名門通って何習ってきたのって感じよ。」
「そうなんだ。
何か思ってたより、良い学校じゃないんだね。」
「マコも学校選びには気をつけなよ。」
「うん。
てか、なかなか姉ちゃんみたいに金持ち学校に行くなんてなかなかないんだから。
誰か良い人見つけたら??」
「良い人…。」
大きなお世話って普段ならマコを殴ってるとこなんだけど、そう言われて何故か結城先輩が浮かんだ。
「…あり得ないから。
何言ってんの。」
「痛っ!!」
それを振り払うように頭を振って、結局マコを一発叩いておいた。