僕らのはなし。①


翌日…登校すると、やっぱり昨日マコに教えてもらったニュースが皆に知れ渡ってるのか、かなりいろんなとこで数人くらいで集まって話してる光景が窺えた。

でも、特に気にせず通りすぎた。
まさか皆私を見てコソコソ話してる事に気づかずに…。


教室に行くと、皆が私を見て動きをとめる。

「えっ、何??」
不審に思って、花を見てみると黒板の方を見るようにコッソリアイコンタクトしてくれた。

見てみると、呆然としてしまった。
黒板には、「淫乱女」やら「学校辞めろ」やら「星野消えろ。」やら「父親は?」とか、「中絶禁止」とか書いてある。

そこで、昨日のニュースが私の事である事が分かった。
事実無根のニュース。

「あらっ、星野さんよく来られたわねぇ。」
「貴女みたいな人が、うちの学生なんて迷惑極まりないわ。」
「出てってくれない?」
「その必要はないと思うけど。」
さすがに事実ではないそんな嘘をでっち上げた人間に怒りを覚え、私に直接言ってきた女子3人に抑えるようにそれだけ言って席まで行くと、机の上にコンドームが置いてあった。

「あらっ、これは何かしら??」
「ちょっと見てよ、これっ!!」
「やだぁ!!」
「うちの品位が下がるだろ。」
口々に文句を言い出すクラスメイト達。

でも、私はそれどころではなかった。
デマを流された上に、コンドームが置かれてるなんて…もう怒りを抑えるのも限界だ。

使用済みじゃない袋に入った状態だから、我慢しろって事??
そんな問題じゃない!あり得ない!!

「うるっさいわねぇ!!
もう我慢の限界。」
「なら、どうするっていうのよ?」
「「そうよ。」」
私の叫びで、一瞬クラスがシーンとした後、女子3人がそう言い返してきた。

「こうするの。」
私は静かに髪をまとめて、後ろでポニーテールにすると、それだけ言ってコンドームを全部持って教室から出た。

後ろで何か言ってたけど、それどころじゃない。
あぁ、マジでムカつく!!





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