僕らのはなし。①


ー純sideー

星野に距離を置きたいって言われて、殴られたみたいにかなりの衝撃を受けた。

星野の前から去った後、そこら辺の奴等に当たり散らして、それでも納得出来なくて。


荷物を乱暴につめて、旅に出た。
星野との思い出の場所を巡った。

何が間違ってたのか。
星野の事、俺が好きならそれで良いって思ってた。

でも、駄目だって分かった。
アイツがちゃんと俺を想ってないと意味がない。

恋愛なんて全く興味がなかった。
愛なんて親から与えられた記憶もない。

だから、知らなかった。
知りたいとすら思わなかった。


アイツがアイツだったから、俺は…。

アイツ…俺と距離を置いて何考えるってんだよ。
他の男と腕組んでどういうつもりなのか全く分からない。


結局どう考えてもアイツを手放すなんて結論は出ない。
唯一、俺がずっと一緒に居たいと思えた奴だから。
守ってやりたいと思った奴だから。



「おい。」
「何だよ、てめぇ。」
奴はある日突然俺の前に現れた。

星野が昔からの大事な存在で、よき理解者だって言った暁ちゃんとか言う男。

何者なのか、星野とどういう関係なのか…。





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