僕らのはなし。①


ー純sideー

夜、ホテルの俺の部屋に時雨達が集まって、話したりしてる中、俺は1つのネックレスを手に引っ掻け垂らしながらそれを見つめていた。

「純、それどうした?」
「あれ?まさか星野にか??
もしかして、プロポーズとか??」
「そんなんじゃねぇ。
ウロチョロして、急に何処かに行きそうな奴だから、首輪でもつけとこうと思っただけだ。」
「はぁ?
お前…首輪なんて言って渡して、星野が素直に受けとると思うか??」
「またジャンプ回し蹴り飛んできたりして。」
「他人事だと思って。」
楽しげに話す新達に呆れた顔を向けると、視線をネックレスに戻した。

勿論、ホントに首輪なんて思って用意したわけじゃない。

確かに付き合ってるはずだけど、直ぐにババアの出現で事あるごとに邪魔されて、付き合う前も付き合ってからも星野をたくさん傷つけた。

星野は俺に結局何も弱音を言ったりしないけど、少しでも支えたくて、直ぐに何処かに消えてしまいそうな星野を繋ぎ止めたくて、特別に用意したネックレス。

星野、俺は何があってもお前を離したくない。




< 209 / 223 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop