僕らのはなし。①


「はぁ…どうしよう。
仕方ないよね。
怒られたら謝ろ。」
家の前に着いたけど、少し入るのを躊躇う。

でも、このまま此処に居るわけにも行かないし、学校もあるから覚悟を決めて家の鍵を開け中に入った。

中はシーンとしている。
皆寝ていると判断して自分の部屋まで行こうとすると、手前のリビングの扉が開いて両親が出てきた。

何故かそれに続いてマコも出てきた。


「湊。」
「今何時だと思ってるの?」
「姉ちゃん?
不良になっちゃったの??」
「ごめんなさい。
連絡出来なくて。」
「心配したのよ?」
「捜索願い出そうかと思ったんだからな。」
「うん。
これからはちゃんと連絡するから。
ごめんなさい。」
本当に心配してくれたみたいで、3人とも夜通し待ってくれてたようなので、ちゃんと謝った。

「で、何処に居たんだ?」
「えっ?それは…。」

ピンポーンッ
上手い言い訳が思い浮かばずに困っていると、家のインターホンが鳴った。

「朝から誰?」
そう言いながらも、とりあえず玄関を開けに行くと、何か黒スーツの人が箱を持って立っていた。

「あの…まさか。」
何となく誰の遣いで来たのか分かりそう切り出す。

「私、純坊っちゃんの遣いで参りました。」
「やっぱり。」
「湊ー?誰だったの??」
何か突然来てしまった伊崎の遣いにガックリしていると、3人も出てきてしまった。



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