僕らのはなし。①
ー陣sideー
「純、星野の事本気なのか?」
俺は真剣に純に聞いてみた。
「あぁ、当然だろ。」
「本気の意味がわかってんのか?」
「俺達、そんな決定権無いんだぞ。
最終的には親が決めるんだから。」
平然と答える純に新が聞き、俺もちゃんと見極めさせるようにそう言う。
お前だって分かってるよな?
俺達には自由に好きな奴と結婚なんて許されないんだぞ??
いずれ、親が勝手に決めた相手と本人の気持ちは無視で結婚までもってかれるんだから。
誰かを本気で好きになるって事は、自分だけじゃなく相手を後々傷つけんだぞ??
「お前らも男だろ?
責任持たねぇでどうすんだよ。」
「でも、」
「確かに俺達の親はそうすんだろうな。
でも、俺は好きにはさせねぇ。
あいつの事は最後まで俺が責任もってやる。」
純はそう言い切った。
何を言ってもきっとこいつは聞かないだろう。
でも、本当に大丈夫なのか…。
純の言う事に納得できなかった。
確かに純は有言実行タイプだけど、あの母親には太刀打ち出来た試しがない。
なのに、その根拠のない自信は何処から出てくんだよ。
コイツの自信ありげな感じに反して、こっちは不安しか湧いてこなかった。