僕らのはなし。①
ー新sideー
俺達はその脚で、あたりをつけた彫り師をあたり、謎の男の刺青を彫った彫り師を見つけた。
「アンタだろ?
コイツにこれ彫ったのは。」
「何処の誰なんだ??」
「それは守秘義務があるから言えない。」
「俺達の事を知らないわけじゃないだろ?
これから先商売出来なくなるか、ソイツの情報吐くか選べ。」
俺達の問い掛けにふざけた返しをした彫り師に、これはただの質問ではなく、強制だと伝えた。
直ぐに吐いた彫り師。
奴は新宿のホストクラブ・KINGのNo.2のマサヤと言うらしい。
俺達は直ぐにソイツの店に出向いた。
「オーナー、マサヤ出してくれない?」
「アイツ、純にやらかしたんだよね。」
「そう言われましても。」
「確か、隣のビルお前ん家のだったよな?」
渋るオーナーにしびれを切らし、陣が俺に聞いてきた。
「あぁ。」
「仕方ない。
ホストクラブ作るか。
SJのメンツもあるから、数日でそっちに客行くように出来るけど、試してみる?」
そう言って、陣は得意のトランペットを披露し、俺はダンスを披露した。
俺達に群がるこの店の女性客たち。
危機感を覚えたのか、マサヤを出した。
「グッ!!」
俺ん家の奴らを呼んで、痛めつける。
星野を傷つける事は純を傷つけたも同じだ。
小さい頃からアイツは俺達や聖奈、晶さんにしか関心を見せなかった。
それはアイツの家庭環境と親との関係性が大きく影響しての事だが。
そんな純が初めて好意を持った女。
俺達もアイツらが上手くいくかは分からないけど、出来る限りの協力はしてやりたい。
「何故星野をハメたんだ?」
「お前が考えたのか?」
「ウッ…女に頼まれた。」
俺達の質問に、痛めつけられた事で懲りたのか吐いた。
「何処の奴だ?」
「客の女で。
金払うから、ある女を薬で眠らせてホテルに連れ込めって。」
「で、どうした?」
「美人だけど、ちょっといかれた奴だったから言われた通り薬で眠らせてホテルに連れ込んだ。
部屋で待ってた女が服脱がせて写真撮った。」
痛そうにお腹を押さえ、いかつい男達に囲まれながらもそう答えた。
それを聞いて、また怒りが込み上げてくる。
「で、その女は誰なんだ?」
「確か有馬物産の娘だって言ってた。」
それを聞いて、俺達はその女を調べる為に、その場を後にした。