風から始まる一生の恋は壮大なものでした。
最悪な出会い方。
風side
ばしゃ……
「きゃはは(笑)」
「どうしたの”影野さん”(笑)」
「影野さんずぶ濡れじゃない(笑)」
夏で助かった……
ってか、私は影野じゃなくて光野ですけど。
私、光野風がただいまどんな状況かと言うと、みてわかるように”いじめ”を受けています。
理由は至って簡単、このおさげと校則のひざ下スカート。
そして、似合わない伊達眼鏡
地味子なんです私……。
ま、こんな外見なんで恋と言うものに成功のせの字もなく。
今も片想いをしています。
「こんな時間!そろそろ紘瑋様来ちゃう!」
「やば!早くいこ!」
「じゃ、私たち急ぐから影野さん掃除よろしく!」
今、彼女たちがいっていた【紘瑋様】
それは、この学園の王子様
そして………私の好きな人。
「さっ…掃除しよ…」
私はこの時、今回も恋を諦めていた