風から始まる一生の恋は壮大なものでした。

紘瑋side



「きゃーー!紘瑋さまーー!!」
「紘瑋さまっこちらを向いてーー!」
「紘瑋さまっおはようございます♡!!」


「みんなおはよ((にこ」

「きゃーー!紘瑋さまが返してくれた」
「私に返してくれたのよ!」
「いいえ!私よ!!」

いやいや、俺、”みんな”って言ったろ

つか……うざ、化粧濃いし、香水臭いし、邪魔……

はぁ、王子ってめんどいなー

俺は星野紘瑋。
この学園の王子様………らしい。
ま、このルックスと表向きの態度なんだけどな原因は

仕方ないだろ、先生に媚びうつってればあとあと楽だし?うん。楽したいんだよ俺。

だからさ、今日みたいに女が集まってくるわけ。
正直うざいんだけどな

「はぁ…1人になりて…」

俺のそんな呟きは虚しくも女達の声にかき消されて誰かの耳に届くことはなかった。

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