ドS王子と天然姫

「え？うんそうだよ、そんなに驚くことじゃないでしょ？って顔真っ赤だよ大丈夫？」

「うん…大丈夫だよ。愛美はシたの？」

「まだシてないよ、そういう萠花はシたの？」

「シ、シてるわけないじゃん、Hなんてっ！」
あ、やってしまった…。
あたしの悪い癖がこんな時に発動するなんて…、ほんと最悪だ

〜シーン〜

「…。」 「…。」
ど、どうしようこの空気！！どうにかしなきゃ！
「萠花ってさ、天然でしょ」
沈黙を破ったのは愛美、ってどういう意味ー！？え、天然って
「なんで、そうなるのー？」

「だってさ、いきなりあんな事叫ぶなんて天然だよ！」

「そ、それは勢い余って言ってしまったというか、何というか…」
とにかく違うからって言おうとしたその時
『キャー、渚くんよー！』
教室の中が黄色い歓声に包まれた。