浮気男に逆襲を![番外編集]
すると──
「はぁ…だりぃな。さっさと進めよ」
「もー、伸平ってば。今並んだばっかでしょ」
という高低差たっぷりの声が前方から聞こえ、ギョッと目を見開いた。
え、ちょ、何コレ。
目の前に佇む美男美女が、目の毒感MAXなピンクオーラを放ちつつアハハウフフしてるんですけど。
意味不だ。意味不すぎる。
思わず現実逃避なうだ、ちくしょーめ。
そんな意を込めて舌打ちすると、彼らはくるりと一斉にこちらを振り向いた。
「うわっ、 中沢!? おま…こんなトコで何してんだよ!」
「やだ、 まさかストーカー!? 気持ち悪~い!」
目を見開いて大絶叫の元彼くんと、思いっきり眉を寄せてあたしをディスる新カノさん。
あーもう、またこのパターンかい。
これはアレか。ある種のシンクロニシティか。
だとしたら全力でご遠慮被(コウム)りたいね。