LoVendoЯ~あの日の約束~





席は自由だけど同性で隣の席は
ダメらしいので
私達は窓側の1番後ろとその前の
席に決めた。


「ここが1番いいよね〜!」
「グランドも空も見れるし」


私達は入学式が始まるまでの時間
くだらない話をして時間を潰した。




「入学式が始まるので廊下に出て
並んでください。」


先生らしき人が教室に来て呼びかけた。



式とかいらないじゃん...。



私は、のろのろと廊下に出た。


体育館に向かう踊り場で、たくさんの
1年生が集まっていた。



可愛い子たくさんだなぁ...。



廊下をどんどん進んでいくと


「えっ?」

私は立ち止まった。

「明日香?どしたの?」


不思議に思ったのか、
唯が顔をのぞき込んできた。



「いた...。やっと見つけた...。」

「やっとって...。まさか、あの人?!」



私は振り返って周りを見渡した。






「今すれ違った人!
顔は見てなかったけど...」



気のせいなんかじゃない。
間違えるわけなんてない。



顔は見てなくても香りでわかるの。





ー···ラベンダーの香りがした。




この学校に蓮がいる···!!



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