今日から俺の妹な。
もう、気づいてしまったんだ。



夕日に染まる先輩の顔を見て。



どうしようもなく、溢れてしまう。



とめどなく溢れた感情が行き着いたのは。



「…っ…」



肌を滑る、涙の中だった。



だめだ、泣くな、と脳裏に何度も叩き込むのに、思えば思うほど頬を伝う雫



が増えていく。



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