今日から俺の妹な。
鮮明になっていくその感覚に、自分がどうして泣いているのかわからなく



なってきた。



違う、わかりたくなかった。認めたくなかった。



自分の気持ちに正直になった途端、今の世界が一瞬にして崩れ去ってしまい



そうで。
 


それが、怖くて、たまらなく怖くて。



また失ってしまうのだと考えると、足がすくむ。



身体中が震えだして今にも壊れてしまいそうになる。



いっそのこと壊れてしまえばいいのに、と。



バカな考えが過ったとき、先輩の声が耳に入ってきた。
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