今日から俺の妹な。
まだまだ勇気を振り絞れない私は、その場にじっと立ち尽くしていた。



聞きたいことはたくさんあったのに。



あの言葉の意味も、表情に隠された感情も。



遡れば、どうして私と一緒にいてくれるのかも。



山ほどある質問の中に私は埋もれていた。



やっと少し近づけたと思ったのに。



本心を垣間見れたのは、たったの一時だけ。



「あぁもう」



額に手を当てて気持ちを沈める。



そして、小さな苛立ちと多くの疑問を抱えて、私は部屋へと向かった。
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