今日から俺の妹な。
今日のお昼は中庭か…。



美麗の気まぐれで決まる場所はその日のお昼休みを過ごす場所となる。



昨日は肌寒いのに屋上まで連行されて、彼氏の愚痴を聞かされたっけ。



けれど今日は暖かいしお外日和だな、と思いながら弁当を広げ、美麗の話に



咀嚼する。



いつもと変わらない、美麗が話して私が聞く、という構図。



いつもと変わらない、下らない美麗の話。



そんな話を聞いて、クスリと笑みを漏らす私。



いつもと変わらない、時間と風景。



…なんだ、玲先輩の言ってたこと本当は嘘なんじゃないの。



だっていつも通りの日常が今まさに流れているじゃないか。



あんな言葉ひとつで私の人生が変わることなんてないでしょう。



苗字が同じだからってからかうのも大概にしてほしい。



よく考えてみれば香山なんて日本に五万といる。



あーあ。



昨日一日なんだったのかしら。



答えなんてわかりきっていたはずなのに。

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