今日から俺の妹な。
足を踏み入れたそこは少し暑くて、居心地がいいとは言えない。



短時間いるだけでも、頬が染まってしまいそうだ。



『ちょっと待ってて』と言われた通りに近くの椅子に掛けて息を吐いた。



そしてふと思う。



さっきから感じる、このざわめく気持ちはなんなのだろう。



別に緊張してる訳ではないし…。



やっぱりこの部屋が暑いから?



うん、…きっとそうね。



だんだんと考えることさえ面倒くさくなってきて、適当に自己完結。



その直後、カチャリ、という音が聞こえ、見ると色の無い顔を俯かせた先生



が扉を開け入ってくる。



ああ、これだったんだ、と。



頭の片隅でそう感じた。



何が、なんて。



知るのはたった数秒後。

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