今日から俺の妹な。
『カチャ』



廊下の曲がり角に差し掛かった時、どこかの扉が開く音がした。



『凛さん、今日は家まで送って行くわ。辛いのはわかっているから、私たち



も全力であなたをサポートする』



次に入ってきたのは話し声。



林先生、だったかな。



確か背の小さな可愛らしい先生だったはず。



きっとその人の声だ。



そろりと角から様子を伺うと、予想通り、林先生の姿。



そしてその後ろに隠れるようにして出てきたのは黒髪の女子生徒。



あれは…



「香山凛…?」



呟いた一言は向こうに届かなかったらしく、まだこちらに気づいていない。



頭ではダメだとわかっているのに、壁に寄りかかって会話を聞く。


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