今日から俺の妹な。
「ガタンゴトンガタンゴトンガタンゴトン」



お腹の底から響いてくるそのリズムに、ひどく安心した。



これで、会える。



遠く向こうに見える銀色の車体は、眩しくて、あまりにも魅力的だった。



私とお母さんたちを、繋いでいるものなんだと。



ふらり。ゆらり。



一歩一歩近づく。



あと、一歩。



黄色と黒の棒に手を伸ばしかけた時。



グッと後ろに引かれる感覚と、目の前を通りすぎていく銀色。



スローモーションのように次には青色が飛び込んできた。



とても澄んだ、綺麗な。



けれどそれ以上に、泣いているような哀しい色をしていた。

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