トモヒーとアイツの何日間(3)
「はぁ。」
コーラを飲んで、自分が喉が乾いていたのを改めて感じた。

「・・それで、何しにここに来たんですか?」
カズイが聞く。
その小学生特有の真っ直ぐした瞳にドキッとする。
本当に彼らは第三武会なのだろうか?
てか、なんだよそのネーミングセンス。

「あの、君たちは第三武会なの?」
単刀直入に聞いてみた。

「そーですよ。」
カズイがヒキが持ってきたトンガリコーンを指にはめながらしれっと言った。

「第三武会は何をする団体なの?」
「何って・・ねぇ?」
カズイが言いながらナヨヤを見て、ナヨヤはニヤニヤした。

「ハッシュ、ホームランチョコ3本。」
「・・!!」
カズイに呼ばれると思わなかったのか、ハッシュがビクッとし。
ショルダーバッグから、いつの間に購入したのかホームランチョコを取り出した。

まるで3人だけに通用する通貨だ。
カズイの代わりにヒキがホームランチョコを貰うと、会釈と共にホームランチョコを頭の上に捧げあげた。

そういえば、『『当たり』を第三武会が集めてる』って、言ってたっけ。

「第三武会はこの3人で始めたんです。ハッシュや、他の仲間もいるんですけど。いつも3人で遊んでるんです。」
カズイが言うとナヨヤが生えかけの前歯でニカッと笑った。

「妄霊と君達とは、何か関係はあるの?ハッシュとの関係は何?」
3人が笑い合う中、一番の疑問をぶつけた。
妄霊と第三武会の関係と、なぜハッシュに依頼するかだ。

「妄霊・・僕らの『害』になりそうな存在をハッシュ達に退治して貰ってるんです。今までヒキが探して、ナヨヤと僕が排除していたんですけど…、今はハッシュ達がいるから、ヒキが特定の場所を分かれば退治してくれるから。」
「ふーん。」

なんだかよくわからないが、そういう事らしい・・。
誰がハッシュにメールを送っているか、第三武会の他に組織があるのか聞きたかったが辞めておくことにした。
色々話しているうちに、4時30分の夕方のチャイムが鳴ったからだ。





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