金木犀の手紙
ふたりがそうやって歩いていると何処からか、ケーキよりもクッキーよりも甘い、いい匂いがしてきました。
「いいにおい!」
「におい!」
その甘い匂いはふたりをわくわくさせ、まるで「こちらにおいで」と言っているようです。
「いってみよう!」
「うん!」
いい匂いのする方へふたりは走って行くと小さくてかわいいお店屋さんがありました。
「ごめんくださーい」
「さーい」
幼い双子がお店を覗くと、奥から優しそうな女の人が出て来ました。