金木犀の手紙



「……あらあら、気持ちよさそうに眠って…………」



「疲れたんだろう。ゆっくり寝かせて上げよう」



うとうとと微睡みの中、幼い双子はお父さんとお母さんの話し声で目が覚めました。



「……お、かぁさん・・・?」



「あれ・・・パンは……?」



ふたりは交互に言うと自分達の眠る寝台を見詰めます。



「寝惚けているのね。貴方達、森の奥にある金木犀並木で眠ってたのよ」



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