カレとカノジョの関係。
「…え…」
「四人でなんか絶対行かねーよ」
そして薄目を開けてあたしを見る。
「…そ、そんなこと言わずに!
せっかく蘭子ちゃんが誘ってくれてるんだしさ」
「やだね」
「は?何でよ?
あんたジェットコースターとか好きじゃん!」
「とにかく嫌だ」
ムッとするあたしに、背を向ける一誠。
…どうやら交渉は決裂したらしい。
…蘭子ちゃん、ごめん。
やっぱりあたしには無理でした。
「…わかった、もういい」
これ以上ここにいても時間の無駄だ。
「帰るね…わっ!?」
ドアに向け歩き出そうとした瞬間、強い力で腕をつかまれて
「っ!?」
振り向きざまに、グイッと口元を拭われた。
「…簡単に触らせてんな」
眉を不機嫌そうにひそめた一誠が、あたしを悩ましげに見下ろす。
「バーカ」