カレとカノジョの関係。

チラリ、助けを求める意味で先生を見てみても




「どうした高倉、
さっき教えた公式使えば出来るはずだぞ～？」




ニヤニヤと実に楽しそうに煽ってくる。




数学担当の大森先生は、ドＳで有名。



難問を前に苦しんでる生徒の姿を見るのが何よりも好きらしい。



って…変態か！？




そんな大森先生をあたしはあまり好きじゃない。




「高倉手、止まってんぞ～？
どんどん時間なくなってくなぁ、困ったなぁ～」




じゃぁあたしに当てるなよ！と心の中でコッソリ反論。




あーもう全然わかんないし…！




その時




ガタッ…



突如、あたしの隣に人影が並んで。





「…え、神谷くん…？」





隣をみると、神谷くんがチョークを持ち物凄いスピードで黒板に数式を書き始めた。





え、えええ…早っ…。




あたしポカーン。クラスの皆もポカーン。先生もポカーン、としてる間に




「…できました。合ってますか？」




あっという間に問題を解き終えた神谷くんは、チョークを置いて微笑んだ。