カレとカノジョの関係。
「それでねぇ、その時……」
「えー?ほんとにぃ?アハハッ」
四人で囲む夕飯(マカロニグラタンとサラダ)の席は、とっても話が弾む…わけもなく。
盛り上がっているのはお母さんと明美さんだけで、あたしと一誠はひたすら無言、無言、無言…。
「…そういえば今日、全然話さないねぇ。あんた達」
「えっ!?」
突然のお母さんの言葉に動揺して、思わず手に持っていたスプーンを落とした。
「そ、そう…?」
「そうよ〜。喧嘩でもしたの?」
「… い、や…」
チラッと一誠を見ると、
「いえ。ただ余りにこのグラタンがおいしくて。食べるのに集中してしまいました」
ニコッと素敵な笑顔で、そんなことを言い出す。
…おまえは誰だ!?