カレとカノジョの関係。
か、かかか
「可愛い…!?」
「うん。なんか、ちっさくて」
あ、あぁ、そういうことか…。
「…神谷くん、バカにしてる?」
「はは、全然?」
その間にも、神谷くんの左手はあたしの頭の上で
ポン、ポンと。
指先で心地いいリズムを刻んでいて。
こ、これって…まさか。
あの、俗にいう!壁ドンに並んで女子が男子にやられたいことランキング上位の!
頭ポンポン、ってやつ!?
「…あ、あああの、神谷くん…!」
「ん?」
「あの…この手、は…」
「あぁ、」
すると神谷くんは、あっさりあたしの頭の上から手を退けて、ニッコリ笑った。
「ごめんね、なんか、つい」
「は、はぁ…」
「じゃぁまた後で」
“つい”、か…。
あたしはボンヤリと、神谷くんの後ろ姿を惚けたように見つめる。
きちっと着こなされた制服が、なんだか他の男子たちとは全く違く見えるのは、なんでだろう…。
「おい見とれてんじゃねーよテメェ」
「痛っ!?」
突然頭にチョップをされて振り向くと、物凄く不機嫌そうな顔をした一誠がいた。