カレとカノジョの関係。
♡30 恋の賞味期限
☆一誠
わっけわかんねぇ。
なんなんだよ、アイツ。何であんなに普通に話しかけてくることができんだよ。
仮にも自分がフッた男だぞ!?もっとこう…気まずそうに…されるのも嫌だけどさ!
全く今まで通りっていうのはどうなんだよ。
俺そこまで切り替え早くないっつーの!
「よっ!」
ポンッと肩を叩かれるのと同時に、ヒラリと目の前に現れた一枚の紙。
「…何コレ」
「何って今朝お前がやった漢字の小テスト。残念ながら不合格で〜す!」
「は!?マジかよ!?」
バッと柏木からそれをとりあげる。
右上には、大きく赤ペンで“1”と…。(ちなみに10点満点)
ガクッとうな垂れる俺に、楽しそうな声で更に追い打ちをかける悪魔、柏木。
「ノリちゃんから伝言!
“テメェこの後におよんでこんな点数取りやがってナメてんのか!?次追試になったら剣道部強制入部”だってさ」
「…それだけは無理」
ノリちゃんというのは、E組の現文担当である先生のあだ名。
剣道部顧問で、熱血すぎる指導で有名。
顔も言動も怖いのが最大の特徴である。