カレとカノジョの関係。
♡30 恋の賞味期限




☆一誠





わっけわかんねぇ。




なんなんだよ、アイツ。何であんなに普通に話しかけてくることができんだよ。




仮にも自分がフッた男だぞ!?もっとこう…気まずそうに…されるのも嫌だけどさ!

全く今まで通りっていうのはどうなんだよ。




俺そこまで切り替え早くないっつーの!







「よっ!」





ポンッと肩を叩かれるのと同時に、ヒラリと目の前に現れた一枚の紙。






「…何コレ」



「何って今朝お前がやった漢字の小テスト。残念ながら不合格で〜す!」



「は!?マジかよ!?」




バッと柏木からそれをとりあげる。





右上には、大きく赤ペンで“1”と…。(ちなみに10点満点)





ガクッとうな垂れる俺に、楽しそうな声で更に追い打ちをかける悪魔、柏木。




「ノリちゃんから伝言!
“テメェこの後におよんでこんな点数取りやがってナメてんのか!?次追試になったら剣道部強制入部”だってさ」




「…それだけは無理」





ノリちゃんというのは、E組の現文担当である先生のあだ名。


剣道部顧問で、熱血すぎる指導で有名。




顔も言動も怖いのが最大の特徴である。







< 260 / 313 >

この作品をシェア

pagetop