カレとカノジョの関係。
☆一誠
「湊~」
休み時間。次の授業の準備をしていると今日も能天気チャラい柏木がやってきた。
「おまえ今日バイト?」
「いや、今日は休み」
「お、じゃ~久しぶりにカラオケでも行かね~?」
「…いや」
俺は少し考えて答える。
「悪いけど今日は用事あるから」
「え~、そんなのまた今度にしろよ~」
「無理。絶対無理」
言い切ると、柏木が少し虚をつかれたような顔をした。
「…ふ~ん?そんな大事な用事なんだ。
まさか幼なじみちゃんとデートでもすんの?」
「なわけねーだろバカ」
「だよな。じゃ~なんだよ」
「…教えねー」
これだけは絶対、誰にも教えねー。
俺にとっては、すげー大事なことだから。