カレとカノジョの関係。
のんちゃんの追求からなんとか逃れ、あたしは今
「ということで順番は、真中くん、榊くん、高倉さん、西田くん、今泉くんということで…」
“高校生の主張”に出る者として、スタッフの人に屋上に集められている。
ま、前から3番目…ていうか女子一人だし…もう全校生徒集まってザワザワしてるし…
「…た、高倉さん、大丈夫?すっげー顔色悪いけど…」
「…だ、大丈夫…たぶん…」
隣に座っているC組の西田くんが心配してくれる。
…や、やっぱりやめておけばよかったかも…あたし一体何を考えてたんだろう…こっから、全校生徒の前で告白なんて…
よく考えたら…
いや、よく考えなくても…
メチャクチャ恥ずかしい!!!
「じゃ、あともう少しで始めるから、真中くんはスタンバイねー」
「は~い」
校内でもムードメーカーで有名な3年の真中先輩が立ち上がる。
明るい茶髪をツンツンにワックスで立たせ、耳にはピアスが何個もついている。
みるからにイケイケな種族…。
そ、そうだ。
普通こーいうイケイケな人がやるものなんだこういうのは。
対してあたしは特に取り立てることがない平凡な容姿、そして中身…
「やっぱり帰っ」
「はい、じゃー高倉さんももうこっちで待っててねー」
逃げようとした瞬間、スタッフの人に腕を取られズルズルと引きずられていく。
視線だけで西田くんに助けを求めるけど、「…えーと、ファイト」なんて若干ひきつった顔で笑うだけ…。
おい西田!助けろ!!(八つ当たり)