カレとカノジョの関係。





「え~、僕は今日は実は、ノーパンで~っす!」




うそ~、マジかよ、最悪、ガハハハ、と校庭からは大勢の生徒の笑い声が聞こえる。







対するあたしは、



へぇ…真中先輩今日ノーパンなんだふーん。





と受け入れてしまうくらい緊張している…。





心臓が…口から飛び出そう…!




そうこうしているうちに榊先輩の主張も終わり、いよいよ次は…!!





「じゃぁ高倉さんお願いしまーす」




「…あ、あのー、やっぱりあたし…」




「はい、元気よく頼みますよ~」






バンッ、とスタッフさんに背中を押される。





すぐ近くには見たこともない本格的なカメラ…。






用意されていた台にのぼると





大勢の生徒達の視線が一斉に集中するのが分かって




クラ…と眩暈がした。


足元が震える。






…遠すぎてさすがに分からないけど、この中にもちろん一誠も、いるんだよね…。蘭子ちゃんも…。






グ、とあたしは足に力を入れた。




そしてまっすぐ前を見据える。




やるしかない…





この舞台を選んだのは自分だ。








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