カレとカノジョの関係。
♡35 ウソとホントウ
☆一誠
「あたし多分、ずっと前から一誠のこと…幼なじみ以上に…
好きだったよ!!」
………え?
茫然とする、とはまさにこのこと。
突然屋上に希咲が出てきて、
何やってんだアイツ!?と思ってたらこの発言。
………えーと。
なんだか頭がよく回らない…
意味わからない…
アイツ今、何て言った?
俺のこと……?
「よかったな湊!」
以上です!と叫んで希咲の姿が消えたと思ったら、柏木がグイッと俺の肩に腕をまわして言った。
「…何が…」
「何がって何だよ。とぼけんなよ~。お前今告られたんだぞ、あの幼なじみちゃんに」
「…告られた…?」
「そうだよ、いや~ホントよかったな湊!ネチネチしつこく想いつづけてた甲斐があったってもんだな~」
…柏木の言ってることがよく理解できない。
なんだか体がフワフワして、よく意味が…
「…行けよ」
ボーッとアイツがいなくなった屋上を見つめてると、柏木が俺の肩から腕をはなして、ドンッと背中を叩いてきた。
「痛って…」
「信じられないなら本人に直接聞けよ。
いくら考えたってわかんねーよ、お前バカだし」
くそー、ネチネチしつこくとか、バカとかコイツの言うことはいちいち癪にさわる…
でも。その通りだ。
「…バカは余計だよ」
俺は生徒たちの列から抜け出して走った。
…よくわかんねーけど
とりあえず今は、希咲に会って話したい。