アナザー…
「くそ…」

英治は真剣を構える。
怪物は様子をみているのだろうか、こちらを見ているだけだ。
春子のライフルを構える音が聞こえた。
その瞬間に英治が飛び出し、怪物の足を斬る。
確かに当たった感触はあった。
だか、それは硬いゴムの上を滑ったような感覚で斬れた様子は全くない。

パンッ!!

春子のライフルの音が聞こえたときには怪物に当たっていた。
それは心臓部位に命中



…だったはず。

春子の弾はまるで紙くずが当たったようなものだった。

「そんな…」 

春子の目が虚ろになる。
だが、後ろからさらに斬りつける。
が、それも虚しく刃は通らない。
鳴海たちも攻撃したものの木刀などでは刃がたつわけがない。
四人の脳裏には絶体絶命の文字しか思い浮かばない。

だが、だめ押しで春子が銃を撃った。

バンッ!!

それは怪物の両目に命中していた。
怪物は目が潰され動けない。
英治はチャンスだと思い、剣を突きだした。
と、その瞬間…

ブンッ!!!

怪物が腕を振り回し、それが英治へと向かってくる。
英治は死を覚悟した。
目をぎゅっと閉じた。

「英治さん!!!!」

春子の叫び声が聞こえた。

その時…
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