一人になるということ






そこに書いてあったのは…


人生で見てきた中で最も残酷な手紙だった…

一瞬で、頭が真っ白になった…


「斗真様からのご伝言は以上です」

『…ぇ…何…それ…殺す…?』


「この事を、誰かに言った時点で、殺すのは確定、と仰っていました」

『…………………』

「詩…ごめん、ごめんねっ…母さん何も出来なくて…っ…」


そこでスーツ姿の男性の電話が鳴った

「はい、斗真様!?は、はい、今一緒ですが…はい、わかりました…」

「斗真様が詩様に変わって欲しいとのことです」

男性がケータイを差し出してきた…

私は震える手でケータイを手に持った

『もし、もし……』

「ああっ!もしもーし!僕斗真って言いまーす!初めまして♪」

ケータイからは元気な男の人の声が聞こえてきた…

『斗真…さん、ですか?』

「そうそうっ♪スーツの男から話聞いたと思うけど、考えてくれたっ??」

考えるも何も…私は頭が真っ白だった…

『いえ、あの、私は…』

「まだ決められない~?」

『そんな急に言われても……それにっ、ウソ…ですよね、殺すなんて……』

「ウソじゃないさ、お前を自分の物にするなんて簡単なんだ」

いきなり冷たい声に変わった…全身に鳥肌が立った。
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