sEcrEt lovEr
「息子のあの騒動で受けた心の傷が、ドレス一枚で片付くなら安いもんだろ」

「アレハ スペシャルデス!私ノ オ嫁ニ 着セル ドレスデス!」

やっぱりあれはウェディングドレスだったんだ…

…あたしが着てよかったのだろうか?

「絹がいつか嫁に行く時は俺が買うからいい」

!?

「No, she is my daughter. I’ll give this for her!」
(いや、この子は私の娘になる子だ。このドレスを贈るんだ!)

「そんないわく付きのもん渡すなよ!」

「You did!」
(お前がそうしたんだろう!)

また始まったよ、親子ゲンカ…

「うるせーよ!外まで丸聞こえだろーが!」

貴が扉をバンと勢いよく開けてズカズカ入ってくる。

「絹、生きてるし…」

安堵の表情をみせたと思った途端、今度は甲ちゃんとパパさんに何かを投げつけた。

「絹がヤバイからってパシリに使ってんじゃねーよ、バカ兄貴!バカオヤジ!」

…パシラされてたんだ。

「Calm down, Tak」
(落ち着きなさい、貴弘)

それで落ち着けばわけない。
< 115 / 233 >

この作品をシェア

pagetop