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そして日向兄弟が出て行った病室に昨日まで疑惑に包まれていた"彼女”も顔を出す。
「絹香ちゃん、昨日はあれからどうだった?何かあった?」
「まさか。甲ちゃんですよ…」
「だと思った。でも今日は彼、夜勤明けでいないから寂しいね」
今から数時間前、あたしは自分の本当の気持ちに気がついてしまった。
だから今日は甲ちゃんが(さっきまで仕事だったし、顔も合わせたけど)オフなことに実は安心している。
ずっと働き詰めな身体を労わって欲しいし、それに今まで通り話せる自信がないから。
「でも… 今頃、女の人の所に行ってます。弟連れて…」
「はぁ?バカなの、あの子は!?」
どうやら甲ちゃんに振り回される被害者はうちの中だけではなかったらしい。
どんどん椎名先生の清楚な仮面が剥がれていく…
「昔からあんな感じだったの?」
「親を通じて会ってはいたみたいなんですけど、あたし小さかったから記憶にないんです」
ママ達のことだからきっと小さいあたし達を連れて会っていたはずなんだけれど
それでも幼い貴と顔を合わせたことすら覚えていない。
ましてや、たまにしか帰国しない甲ちゃんのことなんて…
「絹香ちゃん、昨日はあれからどうだった?何かあった?」
「まさか。甲ちゃんですよ…」
「だと思った。でも今日は彼、夜勤明けでいないから寂しいね」
今から数時間前、あたしは自分の本当の気持ちに気がついてしまった。
だから今日は甲ちゃんが(さっきまで仕事だったし、顔も合わせたけど)オフなことに実は安心している。
ずっと働き詰めな身体を労わって欲しいし、それに今まで通り話せる自信がないから。
「でも… 今頃、女の人の所に行ってます。弟連れて…」
「はぁ?バカなの、あの子は!?」
どうやら甲ちゃんに振り回される被害者はうちの中だけではなかったらしい。
どんどん椎名先生の清楚な仮面が剥がれていく…
「昔からあんな感じだったの?」
「親を通じて会ってはいたみたいなんですけど、あたし小さかったから記憶にないんです」
ママ達のことだからきっと小さいあたし達を連れて会っていたはずなんだけれど
それでも幼い貴と顔を合わせたことすら覚えていない。
ましてや、たまにしか帰国しない甲ちゃんのことなんて…