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ベッドの上の彼女は呼吸が浅くぐったりしていて、元からの白い肌も余計に青白く見える。

いつだったか祖父から教えこまれた予備知識としての対処法も出てくるわけではなく、

少年は一大事を知らせるため勢いよく部屋を飛び出した。



「…甲斐、ちょっと力貸してくれるか?」

「僕、無理だよ…」

「じぃちゃんに器具の名前はある程度教えてもらったんだろ?

俺が言う物を渡してくれるだけでいいから」

「でも…」

「大丈夫、お前は誰よりも強くて優しい子だから…!」



あの日 殺戮とした事故現場でも、最後まで戦えたのはあの人と一緒だったから。

自分一人では無力だとハートをえぐられるくらい痛感した…

幸い、気がつくのが早くて彼女は一命を取り留めた。

だが 腕の点滴、大掛かりな機械に繋がれ見るも痛々しい状態だ。

ベッドサイドには目に涙を浮かべながら彼女に寄り添う両親、そして妹のジェイラの姿があった。

他人の自分がいるべきではないとそっと部屋を出る。
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