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その夜 あたしは秦ちゃんとのことで頭がいっぱいだった。

あの思い出の少年は果たして秦ちゃんだったのか…

『…お便りどんどんいきましょう!RN・月下美人さん。

先日ずっと大好きだった彼に久しぶりに会いました。

でもその人は私の知っている彼とはまるで別人になっていました』

ラジオで読まれるお便りが偶然にも今の自分の状況と重なる。

『以前の彼は長い間アナタに想ってもらえるくらいだから よっぽど素敵な方だったんでしょうね!

だけど変化があったのはアナタも一緒じゃないかな?』

さすがママ… 母親の番組を聞きながら思わず納得してしまう。

ママのラジオを聞きながらあたしは秦ちゃんに一通のメールを送ることにした。

『話があるので、明日の放課後 駅前で待っています』
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