sEcrEt lovEr
翌日からは朝も帰りも初めての一人通学!

昨日貴にたんかを切った手前、自業自得なんだけど

それでも結果的には良かったと思っている。

きっともう“あんなこと”に巻き込まれることもなくなるから…



授業が終わると急いで駅前に向かう。教科書はなるだけ置いていこう。

唯でさえ気分が優れないのに荷物が重たいと歩くのも大変だから。

「絹香」

駅前にはすでに秦ちゃんの姿があった。

「話って何?」

「その前にどこかお店に入りたいな」

昨日みたいなことがないようにできるだけ人が多いお店を選んで入る。

秦ちゃんとは向き合って座った。お互いの表情が見える対面式のシート。

だけど今だけは見られたくない 悟られたくい。

早速、本題を切り出した。
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