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貴と別々に通学し始めてから三日目の朝。

みんなに心配を掛けまいと、わざと早めの時間に家を出る。

低血圧の彼は まずこの時間に家を出ることはない。

｢絹香っ！｣

ホームには数人の友人の姿があった。

良かった、これで一先ず安心。

｢最近、貴弘先輩と一緒じゃないね。何かあった？｣

｢うん、ちょっと… ね｣

｢あんた 本当に羨ましすぎ！親どおしが友達なんでしょ？｣

友達には親が仲良いことしか話していない。

どこでバラされて拡散するか分からないから同居のことは言うなと貴にはくどい程言われたから。

｢あ、橘さん！今日は貴弘くんとは別々なの？｣

｢は、はぁ…｣

知らない先輩からも同じことを聞かれる。

改めて奴の影響力に関心する。

｢ねぇ、お昼休みに少し話できないかな？普段の貴弘くんのこと教えて｣