sEcrEt lovEr
「生まれつきデリケートなんだよね、俺らと違って」

兄、ナイスフォロー!

「それで、絹ちゃんはどうしたいの?」

「あたしは… みんなと放課後は遊びたいし、アルバイトもしたい。 …無理なんだけど」

ふーっと一息つくと兄はじっと見つめながら言葉を続ける。

「そっか。じゃあ俺がオフの時か貴の部活が休みの時だね」

一瞬、耳を疑った。

今まで何かにつけて反対されていたのに。

「いいの…?」

「制限されてばかりでもストレスが貯まるだけでしょ?ただし疲れるまでするのはナシだからね」

思いがけない言葉に胸がいっぱいになる、自然に笑顔が溢れる。

「ありがとう、“こうちゃん”!!」

「…?」

「初めてだから呼び方分からなくて」
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