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「冗談。『発作が起きたらどうしよう』でしょ?」

…図星です。つい黙り込んでしまう。

「こっちの部屋で寝る?」

「え…!?」

いやいや、それはマズイよ!付き合ってもない男女が同じ部屋で一晩を共にするなんて。

「一人が不安ならおいで。俺も何かあった時すぐ対処できるし」

あ、そういう意味ね。何となく分かってたけど。

咄嗟に赤くなった顔を両手で覆う。

「でも甲ちゃんと貴はどこで寝るの?」

甲ちゃんは引越し完了後に帰ってきた為、自室がない。

悠耶さんの言葉を借りると“招かれざる客”状態だ。

なので、未だに貴の部屋で居候している。

だから余計、あたしを泊める権利なんてないはずなのに。

分かってるのかな…

「俺は床(敷布団)で貴は… 転がしとく?」

「(あたしが)迷惑になっちゃうよ…」

まさか部屋の所有者を追い出してまでお泊りするわけにはいかない。なのに

「貴な… やっぱ邪魔だよな」

「じゃなくて、あたしが!」

案の定、全く分かっていないご様子…。

「絹は気にしなくていいよ。ソファーて選択肢もあるし。もうこんな時間だから枕持っておいで」

ずるいな、こういう時優しいの。
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