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★命がけの決断
朝、目を覚ますと甲ちゃんの姿はもうなかった。
「絹、今日は休んだら?」
リビングでは仕事で朝帰りであろうママが心配そうな顔をしていた。
「大丈夫。留年したくないから行く」
運動はできないけど、少しでも“普通の子”と同じ生活がしたい。
少しでも自分に課せられたハンディを手放したい。
「甲斐の呼び出しがなかったら、途中まで送らせるんだけど…」
悠耶さんにも心配かけちゃってる。
昨日の今日だから尚更か…
「じゃあ、俺も行く…」
貴が背中越しに呟く。
「あんたはマスコミが落ち着くまでって」
「別に悪いことやったわけじゃねーのに、何で閉じ込められてんの?ワケ分かんねーし」
貴の言い分はもっともだ。
ポスターに写ったモデル(甲ちゃん)と似ているというだけで
注目の的になり休学までさせられ 納得できるはずがない。
「絹、気持ちは分かるけど貴弘くんにずっと見守られてるわけじゃないでしょ?」
「あんたもね。あの人には私からもう一度会って話すからそれまで待ってなさい」
普段はキャッキャッしているママたちだけど、こんな時ばかりは冷静で、
それを見たあたし達は従うしかなかった。
「絹、今日は休んだら?」
リビングでは仕事で朝帰りであろうママが心配そうな顔をしていた。
「大丈夫。留年したくないから行く」
運動はできないけど、少しでも“普通の子”と同じ生活がしたい。
少しでも自分に課せられたハンディを手放したい。
「甲斐の呼び出しがなかったら、途中まで送らせるんだけど…」
悠耶さんにも心配かけちゃってる。
昨日の今日だから尚更か…
「じゃあ、俺も行く…」
貴が背中越しに呟く。
「あんたはマスコミが落ち着くまでって」
「別に悪いことやったわけじゃねーのに、何で閉じ込められてんの?ワケ分かんねーし」
貴の言い分はもっともだ。
ポスターに写ったモデル(甲ちゃん)と似ているというだけで
注目の的になり休学までさせられ 納得できるはずがない。
「絹、気持ちは分かるけど貴弘くんにずっと見守られてるわけじゃないでしょ?」
「あんたもね。あの人には私からもう一度会って話すからそれまで待ってなさい」
普段はキャッキャッしているママたちだけど、こんな時ばかりは冷静で、
それを見たあたし達は従うしかなかった。