社内恋愛なんて
はっとして私は顔を上げた。
色々な不安事を吹き飛ばして、部長の胸に飛び込みたいと思ったことは何度もある。
もしかしたら、そう感じた時に今の自分の気持ちに素直になって飛び込んでしまえば良かったのかもしれない。
「本当に好きだったら、なりふり構わず突進してしまうのが女だと思うんですよね」
そう言って、瀬戸内さんはパスタをフォークにくるくると巻いて口に運んだ。
「って、私が恋愛体質すぎるだけかもしれませんが。あっ、早く食べないとお昼休憩終わっちゃいますよ」
テーブルに並べられた美味しそうなボロネーゼとサラダ。
慌てて口に放り込む。
美味しいけれど、ボロネーゼは少し冷めていた。
「あ、分かった! 湯浅さんが部長を好きでもあと一歩が出ない理由!」
「え?」
サラダを口の中にいっぱいに入れながら、瀬戸内さんに視線を移す。
「まだ許せていないんですよ。
浮気した男のこと。それが心の中をいっぱいに支配しちゃってるから、次の恋愛にいけない。
許せない気持ちって憎しみみたいなものだから、その気持ちを手放さないと次の男が入り込む場所がないのかもしれない。
愛と憎しみは繋がってて、女は基本、一人の男しか愛せないから」
色々な不安事を吹き飛ばして、部長の胸に飛び込みたいと思ったことは何度もある。
もしかしたら、そう感じた時に今の自分の気持ちに素直になって飛び込んでしまえば良かったのかもしれない。
「本当に好きだったら、なりふり構わず突進してしまうのが女だと思うんですよね」
そう言って、瀬戸内さんはパスタをフォークにくるくると巻いて口に運んだ。
「って、私が恋愛体質すぎるだけかもしれませんが。あっ、早く食べないとお昼休憩終わっちゃいますよ」
テーブルに並べられた美味しそうなボロネーゼとサラダ。
慌てて口に放り込む。
美味しいけれど、ボロネーゼは少し冷めていた。
「あ、分かった! 湯浅さんが部長を好きでもあと一歩が出ない理由!」
「え?」
サラダを口の中にいっぱいに入れながら、瀬戸内さんに視線を移す。
「まだ許せていないんですよ。
浮気した男のこと。それが心の中をいっぱいに支配しちゃってるから、次の恋愛にいけない。
許せない気持ちって憎しみみたいなものだから、その気持ちを手放さないと次の男が入り込む場所がないのかもしれない。
愛と憎しみは繋がってて、女は基本、一人の男しか愛せないから」